「日本らしさ」でいいじゃないか、と思う。国粋でも帝国でもなく、森のただなかに流れる日本の基層の調べにこそ耳を傾けたい。日本の近代の衣を少々仕立て直し、ワールド・ゲームを捨て、ジャパン・ゲームに遊びたい。そろそろそんな日本が発揮される頃合だ。
日本は森の国。そこかしこに豊穣な霊(ヒ)が満ちている。「中心」がいくつもある。「ひとつ」ではない。そしてこの「中心」はじっとしていない。いつも微かに震えるように動き回っている。日本はそんな森の動向をこそとらえようとしてきた。そこにあったは…
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