2004-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アート&サイエンス

いま、おりにふれて「アート&サイエンス」を持ち出しているのは、すっかりバランスが悪くなってしまった思考の二軸をまずは思い出すためだ。そしてバランスを回復していくための方法・エクササイズを準備するというわけダ。バランスの悪いわれわれがバラン…

ふたつの思考軸とブレイン・サイエンス

人が祭りなどでトランス状態にはいっていくプロセスの脳内の変化をみていると、超現実(神話)的思考軸と現実(科学)的思考軸が見事に準備されている気がする。世界との関係が神話的思考軸によって震わされ、世界との連鎖が科学的思考軸によって揺り動かさ…

芸能一番

何某省の研究会の番外編で大橋さんのスタジオに伺う。まず「融合領域」につて大橋さんよりプレゼン。予定をオーバーして昼食に寿司をつまみながら自由なディスカッション。途中で少々思想的乱入事件があったが、これがそのままいまの世界振りをよく表してい…

百五十年

そろそろペリーが黒船で登場してから百五十年。登場の仕方があまりに見事だった。これが日本の「近代」のはじまりだ。いま百五十周年のイベントの話がいくつか持ち込まれるが、そろそろ次の百五十年のための旗をかかげるのがよい。鴎外先生がかつて「日本は…

時間割

そんな按配でいま「学校」のシリーズを模索しながら企画している。3日で1日4コマ、計12コマの時間割を組み立てる。12コマでひとつの区切りとなるから講座の組み合わせに自然にストーリーが生まれる。また3の4の12という数が人にとっては区切りを…

私塾

一方で私塾の動きもある。とりわけ注目したいのが中西進の「中西人間塾」である。生も死も清も濁もやわらかく包みながら日本を語る中西進の語り部の現場がある。ここには大学にあったような制約は何もない。あるのは人の知の現場そのものである。いまの学校…

コミュニティ・スクール

金子郁容らが進めているコミュニティ・スクール構想も少しずつではあるがひろがっているようで注目したい。これは伽藍の学校からバザールの学校への試みである。だが、ここにもひとつ落とし穴がある。学校の中身である。知の構成だ。それぞれの場所で一等に…

夏の学校、森の学校

いま、「学校」のあり方を気にかけている。近代の黄昏とともに襲ってきたのは、伝承されていく「知」のあり方である。現行の学校制度のなかではそのなかに入れることができず埒外となってしまう知も多くある。実は日本の現行の学校も一神教パラダイムによっ…

近代の先

さて0911以来、「近代は終わった」という気分が世界をおおっているが、近代を破壊するだけでなく、「近代の先」を歩みたいものダ。破壊はテロリズムどまりだ。ジャーナリズムにいたるまでいまこのテロリズムが横行している。このふたつのココロの軸がなかな…

軸の所在

だが、このふたつのココロの軸はどちらか一方を選択するのではない。だれもがこのふたつの軸をもっている。現実的思考・科学的思考は物理的生活を成立させるためにはたらく軸であり、超現実的思考・神話的思考は、物理的空間をこえて他所の空間、世界と連な…

マイクロソフトリナックス

マイクロソフトとリナックスもこの軸に重ねてみることができる。エリック・レイモンドはこの軸を『伽藍とバザール』と表現した。ビル・ゲイツを頂点とするマイクロソフトのソフトウエア開発を「伽藍」とし、リナックスのソフトウエア開発を「バザール」とし…

森林と砂漠

鈴木秀夫は風土論のなかでまた二軸を展開する。砂漠という風土ではいつもいま決断しなければならない。これがロゴスを核とした一神教を生む土壌となり、やがてイエスを生んだ。一方森林のなかはどこを切っても不可分な多様で多彩な関係にみちている。これが…

神話的思考と現実的思考

ヒトの心のなかには神話的思考と現実的思考が同居している。現実的思考は、コップをもったり、御飯の支度をしたりと日常的な「所作」にかかわる部分に連なる。また神話的思考は、花に母の顔を思い浮かべたり、神前で手をあわせたり、森の中で神の化身の鳥に…

言葉からリンク

実は数あるブログ・日記環境から「はてなダイアリー」を選んだのは、「言葉からのリンク」があるからダ。ハイパーテキストは、ある言葉からページへジャンプする。ところが「はてなダイアリー」の場合は、言葉の参照がリンクされる。この逆リンクが言葉に主…

都市芸能としてのメディア・アート

最近、メディア・アートと芸能の近似に注目している。芸能は風土・文化のなかにある空間を構築し、そこに人がはいりこむことで社会が確認される。実はこれと同じ向きがメディア・アートにもある。人の五感を刺激・五感に直結しながら空間を体験させようとす…

TetraBook.com 仮オープン

TetraBook.comを仮オープンする。コンセプト・ブックやダイアグラムやメモなどをここにアップしていく予定。『ポスト近代への概念マップ』もここにアップ。http://www.TetraBook.com/

インターネット・ラジオ

この一週間、仕事をしながらずっとインターネット・ラジオを聞いていた。インターネット・ラジオもさすがに一週間聞くと聞くモノがなくなってきてしまう。いくらでも局を選べて聞ききれないほどのコンテンツが埋まっているかもしれないと思ったが、案外孤独…

テキスト・ファイル

テキスト・ファイルとワードのファイルの違いがわかりますか。これに正確に答えられる人が存外少ない。デジタル化されていく情報の正体を見つめるためには、一番はじめにおさえておかなければいけないツボどころなのだけれど、これが答えられない。はじめに…

ポスト近代への概念マップ

ポスト近代への概念マップを書く。近代のはじまりから近代化の正体、近代の破綻まで。分断から統合への流れのなかでのアート&サイエンス。これからアジア圏の芸能は要注目。近代を超えるのは屋台と芸能だろうネ。メディア・アートと芸能の近似に投企すべき…

流通化

かねてより構想していた「流通論」の骨子をまとめる。流通は交通の延長ではない。流通の正体のなかに近代の姿が隠されている。ボードリヤールも指摘しているとおり、商品の価値は二重化されている。商品自体の価値と社会というコンテキストのなかに組みこま…

夏の学校

「夏の学校」の企画初版をまとめる。大学も通常授業でない夏などを利用すると、様々な知の試みができる。今回は「知のコロシアム」を意識しつつ、世界で一番小さな、一年のうち三日間だけ開講する学校を企画した。コマごとにスポンサーをつけられる仕組みと…

知識空間

講座のあとT美術大学のS先生としばしディスカッション。十分な時間はとれなかったが、おたがい良いヒントを交換できた。いま、S先生はH大学のT先生と「知識空間」の現出化を進めているが、ここに「デジタル空間」の様々な正体が露呈される。S先生が「テキス…

講々

今日はT美術大学で二回目の講座。オムニバス講師としてT大学よりN先生においでいただき、「超小型衛星」を紹介していただく。いまのアート系の学校にとってはなかなかに刺激的な内容ダ。素晴らしかったのは最後のクエスチョン・タイム。学生からはじめに出た…

フューチャー・デザイン・ラボラトリ

フューチャー・デザイン・ラボラトリの構想をまとめる。これからのデザインを指図する。大学のなかに21世紀のオペラハウスをつくりたいものダ。オペラハウスはぜひフンデルトヴァッサーに向かいたい。単にフンデルトヴァッサーの引用ではなく体現したい。三…

情報とは差異である

グレゴリー・ベイトソンは「情報とは差異である」とした。コミュニケーションするとき、大方の情報はお互いにあらかじめ了解しているということだ。そしてコミュニケーションの場の共通のコンテキストのなかで情報を組み立て、内容をつくる、というわけだ。…

岡潔

寝しなに岡潔の『情緒と創造』を読む。いまの科学者にもこれほどの気品が欲しい。言葉のひとつひとつに自分がこもっている。 わたしたちは、それを意識していないのですが、きわめて具体的に情緒を物質にする。つまり、物質によって四次元的に表現する力をも…

食房ルネサンス

「食」を軸にした文化戦略について夕刻S氏と雑談。「食べること」と「排泄すること」は人と自然の関わりあいのもっとも重要な部分であるが、意外と議論されないンダ。環境問題の真中にあるはずなのに、なぜかここから遠いところから議論される。「スローフー…

武田流弓馬道

今日は鶴岡八幡宮での流鏑馬神事。 鶴岡八幡宮で流鏑馬神事が初めて行われたのは、文治三年(1187)八月十五日のこと。これより一年前の文治二年八月十五日、頼朝は鳥居の辺りを俳徊する老僧・西行法師と出会い、歌道、弓馬の道をきく。そして宮廷風の流鏑馬…

庭の真中に筍

庭の真中に筍が生えてきた。もちろん筍はここが「庭」なんぞとは露も知らないだろうが。早速掘り出して、茹でて、醤油で日本酒。おもわず日本人であることに感謝したくなるようなひとときなのサ。

来臨

帰り道、踏み切りの前で物語が降ってきた。とりあえず「眠る月」と命名する。サテ、どうなることやら。