森林と砂漠

鈴木秀夫は風土論のなかでまた二軸を展開する。砂漠という風土ではいつもいま決断しなければならない。これがロゴスを核とした一神教を生む土壌となり、やがてイエスを生んだ。一方森林のなかはどこを切っても不可分な多様で多彩な関係にみちている。これがレンマ(AがAであるのはAとBがあるからこの関係のなかでAになるという関係性)を核とした多神教を生む土壌となり、やがて仏陀を生んだ。風土と宗教、文化がそのまま連なっているというわけダ。『超越者と風土』は必読書。中沢新一対称性人類学とも響きあう。