ふたつの思考軸とブレイン・サイエンス

人が祭りなどでトランス状態にはいっていくプロセスの脳内の変化をみていると、超現実(神話)的思考軸と現実(科学)的思考軸が見事に準備されている気がする。世界との関係が神話的思考軸によって震わされ、世界との連鎖が科学的思考軸によって揺り動かされる。このふたつの軸が衝突することなく見事に結び合わされている。スティーブン・ミズンによれば、おそらくこのような脳の仕組みが形成されたのがネアンデルタール人のころ。世界と連鎖するだけでなく、世界との関係がはじまる。文化の誕生である。これが人類にとっての大事件だった。大橋さんのハイパーソニックの研究はこの大事件のいきさつを理解するきっかけになるかも知れない。