知識空間

講座のあとT美術大学のS先生としばしディスカッション。十分な時間はとれなかったが、おたがい良いヒントを交換できた。いま、S先生はH大学のT先生と「知識空間」の現出化を進めているが、ここに「デジタル空間」の様々な正体が露呈される。S先生が「テキストの空間化」と表現するデジタル空間は、テキスト(本)がシーケンシャルにリーディングすることによって「物語」が準備されていることに対し、ランダム・アクセスの空間を出現させる。以前S先生のところの学生がプレゼンしてくれたが、このとき特徴的だったのは、画面をみて「おや、これは何だろう」という問いかけがあってすべてが始まっていることだった。「?」がネットワーク化されていってそのコンテキストにパーソナルな物語が形成されるというわけダ。するときわめて多様な物語が出現することになり、おそらく次のポイントは「どのように多様な物語を共有するか」になるダロウ。おそらく神話の構造のなかにヒントがあると思うのだけれどね。キャンベルやユングを少しゆっくり浮かび上がらせてみたいものダ。