2005-06-29から1日間の記事一覧

吸いこまれそうな夕闇

日が沈んでそのまま吸いこまれて世界の果てまで連れていかれそうな刻限、どこまでも青い闇を見ていると、そんな存在のはかなさに遊ぶひとときを迎える。

無の境涯

「無」とはただ何もない、ということではない。「居る」と「在る」の交点の充実である。だから世界との一体感と自分の消失感が同時にやってくる。

見る生命

生命が生命であるためにかかえたねじれが「見ること」である。かくして「居る」と「在る」の二重性をたずさえることとなった。宇宙は自分の姿を知らない。生命は宇宙のただひとりの目撃者である。

「ただ居る」と「ただ在る」

人はただ、居るばかりである。自分という五感空間からは一歩も外に出ることはできない。時折ここに来訪者があるが、それは五感空間の外の影である。そこはただ、在るのだろうが、直接知ることはできない。五感空間という生涯の部屋を少しずつ小さくしていき…