編集途上

大学で「表現の稽古」としてそれぞれ十分でプレゼンテーションしてもらい、他の人はその時間に聞いた内容に対する自分の感じたこと、考えを記述する。こんな稽古を繰り返している。はじめはいくつかの単語としての言葉がポツポツと書かれる程度だったが、回を重ねるごとに文が組み立てられ、表現らしくなってきた。一時間のプレゼンテーションをその場でまとめるのはいくらでもやりようがあるが、十分だとリアルタイムに近い状態で言葉を利用しなくてはならなくなる。原初的な言葉から表現を組み立てていかなくてはならなくなる。

人はいつだって編集途上である。いつも組み立てつつ表現する一者である。世界の傍観者になった途端、遊びは終わってしまう。