記憶する

ある事柄や出来事や人やモノを記憶するとき、いつでも再現可能な「情報」として記録するのはあまり賢いことではない。「情報」そのものが膨大で記憶するための巨大書庫が必要となるばかりでなく、検索したり、引き出したりするのも難儀だ。おまけに「情報」を再現するのに「情報」を記録するのと同じだけの時間がかかる。一日の出来事を思い出すには一日かかってしまう。さらに人は不安定な構造物であり、まず「情報」の再現性など保障できない。コンピュータほど出来は良くはない。

するとどのように記憶するのか。