見ることと表すこと

「見る」という行為も、デヴィッド・マーによれば、まず入ってきた光景をスケッチし、その光景を構成するものの要素を取り出して関係を整理し(2.5次元スケッチ)、そして空間のなかで認識できるようにしつらえるという三段階を踏む。だが、これはスキャナで読み取った画像をパソコンの画面で再現するのとはだいぶ趣が異なる。そう、見ることはすでに表すことでもある。認識とは内に向かって表現する行為である。